この記事では、Shadowrocketに自分で用意した設定を読み込み済みの方を対象に、Upload・Downloadとリアルタイム速度の違いを確認し、サーバー別・アプリ別に通信量を把握する方法を説明します。最後に、同じ時間帯で記録・リセット・照合する手順を紹介します。Dataの数値は端末上の確認に使います。サービス提供元の残量や請求額は、計測方法の説明とアカウント記録を基準にしてください。
1. Dataの表示を確認:通信方向・累計量・リアルタイム速度
Shadowrocketの通信量は、まず端末側から見た数値として捉えます。Uploadは端末から送信するデータ、Downloadは端末が受信するデータです。Webページを開く場合も、受信だけでなくリクエストやログイン情報、添付ファイルの送信によってUploadが発生します。ファイルをアップロードすると、応答や確認データでDownloadが増えることもあります。
累計通信量とリアルタイム速度は別の指標です。KB、MB、GBで表示される値は通常データ量、KB/s、MB/sで表示される値は単位時間あたりの転送速度を表します。操作を止めて速度が下がっても、累計データが自動で消えるわけではありません。接続を切って再接続しても、統計期間が新しくなったとは限りません。
単位を比べる際は、10進法と2進法の換算も確認してください。10進法では1 MB = 1,000,000 Byte、1 MiB = 1,048,576 Byteです。表示がMBだけの場合、両方の計測元が同じ換算方法を使っているとは限りません。可能であれば元のByte数を比較するか、双方の単位定義を確認してください。
2. サーバー別に確認:実際の通信経路を把握する
Dataでサーバー別の一覧を開き、累計ではなく対象サーバーのUpload・Downloadの増加量を確認します。Homeで選択中のサーバーがすべてのリクエストを処理するとは限りません。Global Routingの状態や、現在のConfigに設定されたルールとポリシーによって、実際の経路は変わります。
Global RoutingがConfigの場合、リクエストは有効な設定内のルールに従って処理されます。DOMAIN-SUFFIXはドメインとそのサブドメインに一致し、IP-CIDRは宛先のIPアドレス範囲に一致します。GEOIPはIPアドレスのデータベースに基づいて判定し、FINALはそれ以前のルールに一致しなかったリクエストを処理します。DIRECTに一致した通信はサービス提供元のプロキシ経由ではないため、該当サーバーの通信量が増えるとは限りません。
- Homeで現在のサーバー名とGlobal Routingの状態を記録し、Configで有効な設定を確認します。
- Dataを開き、対象サーバーのUpload・Downloadの開始時点の数値と端末の時刻を記録します。
- 既知のWebページを一度開くなど、目的を一つに絞って操作します。サーバーの切り替えは同時に行わないでください。
- Dataに戻って増加量を確認します。一覧がまだ更新されていない場合は、数値が更新されてから終了値を記録します。
- 別の項目が増えていた場合は、接続記録をもとに一致したポリシーと実際のアウトバウンド経路を確認します。まずサーバーの設定値を変更する必要はありません。
サーバーを切り替えても、それまでの累計量が新しいサーバー名に移ることはありません。設定内の複数項目が同じリモートサービスを参照している場合もあり、クライアントの項目分類とサービス提供元の請求上のサーバー分類が一致するとは限りません。確認時は項目名とテスト時刻を記録し、スクリーンショットにパスワード、鍵、サブスクリプションURL全体を含めないでください。
3. アプリ別に確認:通信元の特定と識別上の注意
アプリ別の分類は、「この時間帯にどの通信元が継続して通信したか」を確認するのに役立ちます。一方、「サービス提供元の請求に含まれる通信量のすべてをどのアプリに割り当てるべきか」を直接示すものではありません。アプリの特定は、システムから提供される情報とクライアントが識別できる接続データに依存します。システムサービス、共有ネットワークコンポーネント、アプリ情報のない接続は、明確なアプリ名で表示されない場合があります。
ブラウザーで複数のページを開いても、通常は同じアプリの通信として扱われます。アプリ別の分類をページごとの請求情報として使うことはできません。また、画面上で操作していなくても、アプリの同期やシステムタスク、長時間接続によって通信が発生することがあります。項目の意味が不明な場合は、名前だけで判断せず、一つのアプリを使い、時間帯を固定して比較テストを行ってください。
- ダウンロード元を特定する:開始時の数値を記録し、一つのアプリ内でダウンロードを一度だけ行って、そのアプリのDownload増加量を比較します。
- バックグラウンド通信を確認する:前面での操作を終え、接続条件を変えずに一定時間待ってから増加量を記録します。この結果から分かるのは、その時間帯に通信があったことまでであり、異常な動作と断定することはできません。
- アプリを特定できない通信:未識別項目の数値を記録し、接続時刻、宛先ドメイン、アウトバウンドポリシーを手掛かりに確認します。前面で使っているアプリに無理に割り当てないでください。
- 二重計上に注意:サーバー別とアプリ別は異なる分類方法です。両方の一覧の合計を足して、端末の総使用量として扱わないでください。
確認のポイント:まず増加量を比べ、次に通信元を調べる
特定のアプリが通信を続けているか確認するには、まず数値を記録し、5分間はほかの操作をせずに終了時の値と比較します。過去の累計量が大きいだけでは、現在も通信中とは判断できません。
4. 統計をリセット:現在の値を保存してから新しい計測を始める
統計のリセットは、端末上の確認に使う基準値を作り直す操作です。サービス提供元の利用枠を回復させるものではありません。端末内の累計値を消しても、すでに転送されたデータやアカウントの請求期間は変わりません。実行前に、過去の記録が必要か確認してください。特に、使用量の異常を調べる場合やサービス提供元に問い合わせる場合は注意が必要です。
- リセット前の数値を保存:時刻、サーバー項目、Upload・Downloadの数値、現在の分類方法を記録します。スクリーンショットを撮る場合は、アカウント情報や設定の認証情報を隠してください。
- テストへの影響を抑える:大容量ファイルの転送、動画再生、その他の明確なダウンロードを一時停止します。作業中に接続を切っても問題がなければ、Homeで接続スイッチをオフにしてください。
- Dataでリセットする:画面に表示される統計のリセット操作を使い、確認メッセージを読んでから実行します。対象が現在の項目か、すべての統計かを確認してください。ボタンの位置や利用できる範囲は、現在の画面に従ってください。
- リセット結果を確認:同じ分類を表示したまま、数値がゼロになったか、大きく減ったかを確認します。接続が動作中なら、リセット直後に少量の新しい数値が現れることがあります。これは別途確認する新しい通信データです。
- 新しい基準値を記録:必要な接続を再開し、新しい開始時刻を記録してから一つのテストを行います。終了値から開始値を引いて増加量を計算し、開始値が必ずゼロだと決めつけないでください。
Subscribeのサーバー一覧の更新とDataのリセットは別の操作です。サブスクリプションの更新は、自分でサービス提供元から取得した設定を更新するためのもので、端末上の累計量を調整するものではありません。統計の差を調べるために設定を何度も削除して読み込み直すと、項目の対応関係が分からなくなることがあります。
5. サービス提供元の使用量と異なる場合:計測条件をそろえて確認
Dataとサービス提供元の管理画面の数値が一致しない場合は、まず同じアカウント、端末の範囲、時間帯を比較しているか確認します。クライアント側とサーバー側では計測位置が異なります。プロトコルのオーバーヘッド、Upload・Downloadの合算方法、同じアカウントを使うほかの端末、レポートの更新遅延などが差の原因になることがあります。数値の差だけで、どちらかの計測が誤りだとは判断できません。
| 確認項目 | 差が生じる例 | 確認方法 |
|---|---|---|
| 集計期間 | 端末側は前回のリセット以降、アカウント側は請求期間ごとに集計 | 開始時刻と終了時刻をそろえ、合計値ではなく双方の増加量を比較する |
| 通信方向の合算 | Downloadだけを見て、UploadとDownloadの合計と比較している | 請求条件で両方向が集計対象か確認する |
| 端末の範囲 | 端末上の一覧と、アカウントに紐づく複数端末の合計を比較している | テスト中は、ほかの端末で該当する通信を一時停止する |
| ルーティングの範囲 | 一部のリクエストはDIRECT、残りはプロキシ経由になっている | 現在のルーティング状態と接続記録から、実際のアウトバウンド経路を確認する |
| 計測位置 | プロトコルのオーバーヘッド、制御データ、再送の扱いが異なる | サービス提供元の説明を確認し、一定の損失率を前提にしない |
| 更新タイミングと倍率 | アカウントのレポート更新が遅れている、または特定の回線に説明上の倍率が適用される | レポートの更新を待ち、該当時間帯の計測ルールを確認する |
以下は計算例であり、実測値ではありません。ある時間帯にクライアント側でUploadが12 MB、Downloadが88 MB増えた場合、単位が同じなら合計は100 MBです。アカウントの説明に対象回線を2倍で計測すると明記されている場合、計測値は200 MBとして扱われることがあります。Downloadの88 MBだけをその値と直接比較することはできません。実際の請求では、アカウントの説明に記載された計測範囲を確認してください。
確認のポイント:時間帯がそろっていない場合は、誤差率を計算しない
双方の開始時・終了時の数値を保存し、サービス提供元のレポートが同じ終了時刻まで反映されるのを待ってから差を計算します。アカウントのレポートがそれより前の時刻で止まっている場合、端末側の数値を再度リセットすると比較の基準が失われます。
6. よくある質問:数値が変わらない・増え続ける・残量を確認したい
Webページは開けるのに、選択中のサーバーの通信量が増えないのはなぜですか?
まずHomeでGlobal Routingを確認し、実際のリクエストに適用されたポリシーを調べてください。Config内のルールによってDIRECTが選ばれたり、別のアウトバウンドが使われたりする場合があります。ページキャッシュにより実際の転送量が少ないこともあります。開始値を記録し、新しいリクエストを一度送ってからDataに戻り、該当項目の増加量を確認してください。
ゼロにしたのに、すぐ数KB増えるのはなぜですか?
まず接続がオンのままか確認し、Settings → On Demandのトリガー条件を調べてください。バックグラウンドのリクエスト、ドメインの名前解決、接続の維持によって新しいデータが発生することがあります。リセット後の最初の数値を基準として記録し、一定時間の増加を確認してください。長時間ゼロ表示にするために、何度もリセットする必要はありません。
アプリ別の合計がサーバー一覧と完全に一致しないのはなぜですか?
まず両方が同じ時間帯を対象にしているか確認し、アプリを特定できない接続、アウトバウンド範囲の違い、表示精度の差がないか調べてください。アプリとサーバーを一つずつに絞り、短時間のテストを行います。異なる分類の一覧を足したり、未識別の項目を特定のアプリに手動で割り当てたりしないでください。
Dataから今月の残り通信量を計算できますか?
Dataは、既知の時間帯に端末で使った通信量を見積もるのに役立ちますが、アカウントの残量を単独で確定することはできません。サービス提供元のアカウント記録を開き、請求期間、Upload・Downloadの計測方法、ほかの端末の使用量、レポートの更新時刻を確認したうえで、同じ期間の端末側の増加量と比較してください。
確認が終わったら、テストの開始・終了時刻、現在のルーティング状態、サーバー項目、Upload・Downloadそれぞれの増加量、アカウントレポートの更新時刻を簡潔に記録してください。同じ形式で記録を続けると、設定変更、統計の更新、実際の通信による差を見分けやすくなります。初期設定についてははじめての設定ガイド、ルールの意味については設定項目をご覧ください。